ページ番号を入力
本文
2022年県内経済の概況
物価が上昇する中で、感染症の影響を緩やかに受けながらも持ち直しの動きがみられた1年
2022年の県内経済を振り返ると、年前半は、県内全域にまん延防止等重点措置が適用されたことを背景に内食需要が高まるなど、個人消費が堅調に推移し、その後は外出自粛の緩和に伴う需要の持ち直しなどから企業の景況感にも改善の動きがみられた。年後半は、長引く部品供給制約などにより生産活動の持ち直しの動きに足踏みが見られ、また、年前半から続くロシアのウクライナ侵攻や円安の進行などを背景に物価が上昇する中で、値上げ前の駆け込み需要や外出機会の増加などから個人消費が堅調に推移するなど、新型コロナウイルス感染症の影響を緩やかに受けながらも、持ち直しの動きがみられた1年であった。
個別の動きをみてみると、個人消費・物価は、百貨店・スーパー販売額において、県内全域にまん延防止等重点措置が適用されたことを背景に内食需要が高まったことや、販売単価の上昇などにより、年間を通じて堅調に推移した。一方、家電大型専門店販売額やホームセンター販売額においては、巣ごもり需要の一巡や値上げの影響もあり、前年を下回る動きがみられた。また、乗用車新規登録・届出台数については、年前半は感染症拡大を背景とした国内工場の稼働停止や中国のロックダウンの影響などから、前年を下回ったものの、年後半においては、これらの影響が和らぎ、前年を上回る動きが続いた。物価は、ロシアのウクライナ侵攻に伴う資源価格等の高騰や、円安による輸入物価上昇の影響などにより、電気・ガス代、外食などの食料品価格が上昇し、前年を上回る動きが続いた。
住宅投資は、持家、貸家の着工が低調に推移したことなどから、全体で前年を下回った。
公共投資は、年前半は、県や市町村の発注増などにより前年を上回り、年後半は国の発注減などにより前年を下回る動きが続いたものの、全体では前年を上回った。
設備投資は、、非製造業では、更新投資の追加などにより増加したものの、製造業では、供給制約を受けた投資計画の先送りや不急の投資計画の見直しなどにより減少したことから、全産業では前年度を下回る実績となった。
生産は、中国のロックダウンによる部品不足や、中国経済の減速、半導体需要のピークアウトなどの影響を受け、年間を通じて概ね低下傾向で推移した。
企業動向は、収益は価格転嫁の進捗などから、前年度を上回った。日銀短観の景況感は、外出自粛の緩和に伴う需要の持ち直しなどにより、6月調査で「悪い」超幅は縮小したが、9月調査以降は概ね横ばいで推移した。なお、企業倒産は、原材料・エネルギー価格の高騰が企業収益を圧迫するなか、長引く感染症で国や県、金融機関等の各種支援策の効果が薄れ、倒産件数、負債総額ともに前年を上回った。
雇用面は、経済活動の再開の動きが続く中で人手不足感が強まり、幅広い業種で新規求人数の持ち直しの動きが広がったことなどから、有効求人倍率は年間を通して上昇の動きが続いた。
※内容は、下記のファイルをクリックしてください。
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)