【魚沼】結核は現在も日本の重大な感染症です

印刷文字を大きくして印刷ページ番号：0061777 更新日：2023年6月1日更新

結核に注意しましょう

　結核は、現在も多くの方が治療している重大な感染症で、患者の出す咳（せき）のしぶきに乗った結核菌を、肺に吸い込むことによって起こります。
　感染しても発病するのは10人に2人程度と言われていますが、過労や睡眠不足、不規則な生活習慣、無理なダイエット、過度のストレスなどにより、身体の抵抗力が低下したときに結核菌を吸い込むと発病しやすくなります。
　日本では毎年14,000人以上の患者が発生し、2,000人以上の方が亡くなっています。

　令和2年の新規登録患者は、新潟県で147人、魚沼保健所管内では2人でした。
　結核を発病したときの初期症状は、風邪に似たもので見過ごされがちです。
　知らぬ間に感染し、健康診断を受けず、結核と気づかないまま放置していたことで重症化し、さらに本人だけでなく、周囲の方へ感染させてしまうことがあります。
　結核についての知識を深め、気になる症状があった時は、早めに受診しましょう。

1　胸部エックス線検査を受けましょう

　結核は、早く発見すれば、薬も良く効き治りやすい病気です。年1回の健康診断や早めに医療機関を受診することは、結核を早期発見するためにも、とても大切です。

受診義務（感染症法第53条の3）

高等学校以上の学校（専門学校、各種学校をも含む。）に入学する方は、入学年度に一度、胸部エックス線検査を受けてください。
65歳以上の方は、毎年一度、胸部エックス線検査を受けてください。
学校、医療機関、社会福祉施設、介護老人保健施設で働く方は、毎年一度、胸部エックス線検査を受けてください。

　なお、学校、医療機関、社会福祉施設、介護老人保健施設の管理者は、対象者への健診の実施と、健診実績の報告が義務付けられています。報告をお願いします。

【魚沼】結核定期健康診断の実施と報告のお願い

2　長引く咳などの症状が続く場合は、すぐに医療機関を受診しましょう

　2週間以上長引く咳（せき）、痰（たん）、長引く微熱、長引く倦怠感（体がだるく、活力が出ない）、胸痛、体重減少、このような症状が続いたら、すぐに医療機関を受診しましょう。

医師の届出義務（感染症法第12条）

　結核を診断した医師の方は、保健所へ届出をお願いします。届出をいただくことで、結核の発生や流行を探知することができ、まん延を防ぐための対策や、医療従事者・国民の皆様への情報提供に役立てられます。

【魚沼】結核に関する届出のお願い

3　結核の治療には公費負担制度があります

　結核は薬を飲めば治ります。結核の治療は3種から4種の抗結核薬を併用し、半年から9か月程度服用します。
　結核指定医療機関で医療を受けた場合、国や自治体が医療費を負担する制度があります。
　負担額は、世帯の所得税額や、入院と外来通院の違いなどによって異なります。

【魚沼】結核医療費の公費負担制度

気になるときは保健所へ相談

　保健所には、医師・保健師などの医療専門職もおり、結核の相談、療養支援や結核の知識の普及啓発を行っています。
　一人ひとりが、結核について正しく知る、自分や周囲の健康を気遣う、それがまん延防止の第一歩です。
　結核は治る病気ですが、決められた期間、中断なく薬を飲むことが大切です。また、結核の治療が終わった方には、再発しやすい治療終了後の最低2年間、支援を継続しています。