→8月20日(火曜日)に実施した、出雲崎町立出雲崎中学校での状況を追加しました。(9月3日(火曜日))
長岡地域振興局地域整備部では近年の激甚化・頻発化する豪雨災害に対し、学校教育を通じて家庭や地域にマイ・タイムライン※を普及し主体的な避難行動により人命を守るため、管内自治体や学校の依頼を受けて「マイ・タイムライン教室」を行っています。
「マイ・タイムライン教室」では、座学やグループワークを通じて、災害に関する基本的な知識や安全を確保するための避難行動などを学びながら、マイ・タイムラインをつくり上げる力を身に付けることをねらいとしています。
※マイ・タイムラインとは、洪水や土砂災害のような進行型災害が発生した際に、「いつ」、「何をするか」を整理した防災計画のことで、豪雨時に住民一人一人がとる防災行動を時系列に整理し、自ら考え命を守る避難行動のための一助とするものです。
令和6年度 マイ・タイムライン教室実施一覧
実施日 |
実施校 |
学年 |
6月20日 |
見附市立今町中学校 |
1年生 |
8月20日 |
出雲崎町立出雲崎中学校 |
3年生 |
出雲崎町立出雲崎中学校
今回は、西越地区農村環境改善センターにて、出雲崎町総合防災訓練の第2部として、出雲崎町役場の防災部局(総務課庶務防災係)の担当職員とともに、地元の防災士の協力をいただきながら実施しました。
1時間目:自分が住む地域の特徴と、ハザードマップを学ぼう
1時間目の座学では、出雲崎町の特徴(地形や地質、周辺を流れる河川と既往災害等)のほか、防災施設(堤防、ダム、土砂災害対策等)について紹介するとともに、災害から生き抜く方法の一つである「マイ・タイムライン」についてお話ししました。
2時間目:警戒レベルの意味を理解し、豪雨時に得るべき情報を調べよう
2時間目では、座学で水害・土砂災害の仕組みや土砂災害の前兆現象について知ってもらった後、警戒レベルの意味を理解してもらうために「警戒レベル組合せゲーム」を行いました。
また、各自タブレット端末を用いて、「県河川防災情報システム」から雨量、水位情報を読み取ったり、「県土砂災害警戒情報システム」で土砂災害警戒情報を確認してもらうなど、実際に情報を検索・閲覧することで、避難行動につながる情報を取得する方法を学んでもらいました。
3時間目:マイ・タイムラインを仕上げよう
3時間目では、前半に、各班で大判表に2時間目のグループワークでの課題を踏まえ、「避難する前の準備」と「避難時の注意点」をとりまとめて、「私たちにできること」として提案する内容を考えてもらいました。
最後に、各班からとりまとめた成果を発表してもらい、他の班の発表内容を参考に、各自のマイ・タイムラインを補完するなどして仕上げてもらいました。
各班でとりまとめてもらった成果です。
みなさん、積極的に考えを出し合って、より良い避難行動につながる準備や心構えなどを整理してもらいました。おつかれさまでした。
また、当日、アドバイザーとしてサポートしていただいた地元防災士のみなさまにおかれましては、お忙しいところを御協力くださり大変ありがとうございました。
受講した生徒の感想
マイ・タイムライン教室を受講した出雲崎中学校の生徒の感想をいくつか御紹介します。(なお、誤字の場合のみ修正しておりますが、回答フォームに入力してもらった文章そのままを掲載しております。)
1時間目の授業の感想
- 自分の家の周りが土砂災害特別警戒区域になっていたので気をつけたい。自分が避難するところを覚えて行きたい。
- ハザードマップを家で見ることが少なく、今回の時間の話を聞いて自分の家の避難場所など知ることができてよかったです。
- 避難場所の候補を複数考えておくと、どこにいても、対応できるし、もしはじめに避難した場所が安全ではなかった時に、次の場所に逃げられるので、大切だとわかりました。
- 出雲崎町でも、過去に被害にあっているところがあって驚いた。土石流や崖崩れ、地すべりの映像を初めて見て衝撃的だった。
2時間目の授業の感想
- 雨量や河川の水位などを見れるサイトがあることを初めて知った。
- スマホなどで河川の水位の情報などが簡単にみれるので、活用していきたいと思った。
- 避難場所へ徒歩で行く時間が長かったので早めに避難できるように心がけたいです。隣の家に祖父母がいるので避難レベルが低くても避難できるように準備して行きたいです。
3時間目の授業の感想
- 書き出してみるとまだやってないこともたくさんあった。
- 避難をする準備や注意点などを自分たちでまとめて確認することができてよかった。
- 1人だけで考えるのではなく、グループで考えることにより案がもっと浮かぶ。最善を尽くさないと逃げられないことがわかった。
- 災害は身近なことだと感じた。近所の人と協力することが大切なことだと思った。
全体を通しての感想
- 友達と話してたくさん考えることができてよかった。
- 興味を引く内容でとても勉強になった。
- 災害はいつ起こるか分からないから日頃から考えなくてはいけないと思った。
- 災害は恐ろしいものだと改めて思った。自分が災害にあった時、命を落とさないように事前に避難場所や避難経路を確認して最善を尽くせるようにしたい。
- マイ・タイムラインを作ってみて、避難するときの注意点や避難をする前にしないといけないこと、家から避難場所までの距離、避難をするタイミングについて確認することができました。これからも避難訓練では最悪の場合を想定して真剣に取り組んだり、避難場所についてしっかりと確認をしていきたいです。
- 災害はいつ起こるかわからないから、準備をしっかりしておこうと思った。川の水位を知ることができるホームページを利用して避難していきたいと思った。避難することばかり考えていると家のガスせんを閉めたら、ブレーカーを落としておくことを忘れてしまいそうだから、実際に避難するときは気をつけようと思った。
- 自分が住んでいるところは避難場所に行くとき私が知っている二つの道は山の中なのでそこの山が崩れたら避難場所に行けないということを1時間目に知ることができてよかったです。また、どこが避難場所なのか、自分の家はどんな被害があるのかなど、よく知らなかったし、知ろうともできていなかったのでそれも今日知ることができてよかったです。改めて、確認することはとても大事だと思いました。
- 実際に災害が起きたときに冷静に行動したり、そのときだけではできないことを補うためにも、準備や心構えがとても重要だということがわかりました。最近はゲリラ豪雨が各地で発生していて、いつ災害が起きてもおかしくないので、より普段から意識していこうと思いました。今日はとても勉強になりました。
- 近所の人との関わりが大切だと思った。適切な判断を心がけたいと思った。
見附市立今町中学校
今回は、7.13水害20年プロジェクトの一環として実施しました。
プロジェクトの構成機関から、見附市役所の防災部局(企画調整課危機管理室)や国土交通省北陸地方整備局信濃川下流河川事務所の担当職員等とともに行いました。
1時間目(その1):ハザードマップで自分が住む地域の特徴を学ぼう
1時間目の前半の座学では、ハザードマップの説明と、災害から生き抜く方法の一つである「マイ・タイムライン」とはどのようなものかをお話ししました。
1時間目(その2):警戒レベルの意味を理解しよう
また、警戒レベルの意味を理解してもらうために「警戒レベル組合せゲーム」を行いました。
1時間目(その3):グループワーク
グループワークでは、洪水ハザードマップの記載情報を確認して、自宅と洪水浸水想定区域との位置関係や、豪雨が予想される際に、避難路を含めて安全だと思う避難場所がどこなのかなどを考えてもらいました。
また、課題では班員等と避難をするために準備する物は何かといったことなどを話し合ってもらいました。
2時間目:マイ・タイムラインを仕上げよう
2時間目では、各班で大判表に1時間目の作業を基に話し合いながら、「避難する前の準備」と「避難時の注意点」をとりまとめて、「私たちにできること」として提案する内容を考えてもらいました。
各班でとりまとめてもらった成果です。
最後に、各班からとりまとめた成果を発表してもらい、他の班の発表内容を参考に、各自のマイ・タイムラインを補完するなどして仕上げてもらいました。おつかれさまでした。
受講した生徒の感想
マイ・タイムライン教室を受講した今町中学校の生徒の感想をいくつか御紹介します。
1時間目の授業の感想
- 非常持出品で持っていく物があまり分かっていなかったけれど、この時間に知れてうれしかったです。
- みんなで避難する場所を確認できてよかったです!
- 家族とは、今町小学校に避難場所は確認していたけど、その避難場所がどういうところか、自分が住んでいるところが、どういう危険があるのか、どういう被害が起こってしまうのかを知らなかったので、今日の授業を受けて、大切なことがわかりました。
- 自分は災害を経験したことがないけど、いつ起こるかわからないから、日頃から準備したり、ハザードマップとかを確認したいと思った。
2時間目の授業(及び全体)の感想
- 防災バッグの準備は今までめんどうくさくてやっていなかったけど、今日の話を聞いて、災害はいつ起こるか分からないから準備できるうちにすこしでも備えておこうと思った。
- マイ・タイムラインをつくって、もっと災害のことをよく知れました。地域の防災訓練を積極的に参加しようと思いました。
- 班で協力して話し合ったし、よかったと思う。知らないこともあったし、何を準備すればいいのかわかりました。自分のできることを考えられてよかったです。あらためて水害はこわいし、命の危険があることをもう一度確認できてよかったです。
- マイ・タイムラインで学んだことを、いざ災害が起こったときにできるようにしたいです。非常持出品を点検したり、準備したりする!
- 避難時の注意点をみんなと話し合って、確認できてよかったです。身を守るために、どうしたらよいかなどを理解できてよかったです。いつ災害が起きてもよいように、日頃から備えをしておきたいです。
- 避難をする時の注意点をみんなの意見を通してとてもよく分かりました。
- 災害はいつ、どこで、どんな状態で起こるか分かりません。だからこそ一人一人が事前に日頃からの備えが大切だと思いました。自分の命は自分で守れるように、個人でも、家族でも再び話し合いたいと、今日の授業で思いました。
- グループワークの発表の時に、他の人たちの色々な考えなどを知れた。他の人の考えを参考に、防災に役立てていきたいと思った。
- 班のみんなで話し合って、グループワークの紙をうめられて良かったです。みんなの意見も聞いてなるほど!と思う意見もあって良かったです。二時間を通して、いろいろな事を学べて良かったです!
- 全体を通じて、防災の大切さや、自然は何が起こるか分からないということがよく分かった。今日のことを家の人に言ったりして、もう一度自分たちの防災について見直したいと思った。
- 自分で何を注意して行動するか、もし起こってしまったら、どう行動すればよいか考えることができた。今日のマイ・タイムライン教室で、たくさん考えることができてよかった。
- 今まで、防災のことはあまり考えていなかったけど、よく考えられた。自分で身を守れるようにがんばりたい。
- 色々な班のまとめを聞いてなっとくした。自分の命やまわりの人の命を守るために、まわりの人に声がけをして早めに行動したいです!
- 自分の家の近くに住んでいる独り暮らしのお年寄りがいるので、避難する時は一緒に逃げよう思う。日頃からニュースに目を向けたりハザードマップを見ようと思った。家に避難用の袋を用意してあるものがあるけど、入っていない物などをしっかり見てそろえようと思った。
新潟県長岡地域振興局地域整備部では、「みんなの土木教室」と題して、小・中・高等学校、大学など幅広い層を対象に、河川や道路、橋、水害や地震災害、なだれや土砂災害、除雪のほか、土木建設業界の職業講話など様々なテーマで県の土木施設や工事現場の見学といった校外学習の受入や、学校等へ職員が直接出向いて出前講座を行っています。
学校や地域での学習の題材などにご利用ください。
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