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羽越本線100周年、沿線を旅してみる【新発田】~旧赤谷線を自転車で巡る(新発田市)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0693303 更新日:2024年11月1日更新

赤谷線を走る列車
瀬古龍雄氏撮影※・新潟市新津鉄道資料館提供

新潟市にある新津駅から新発田駅などを経由して、日本海に沿って秋田駅までを結ぶ羽越本線。7月31日に全線開通100周年を迎えました。路線距離は上越新幹線とほぼ同じ約270km。沿線の見どころなどを旅してみてはいかがですか。
【羽越本線の駅】新津⇒(途中略)⇒水原⇒(途中略)⇒新発田
(太字は最寄りの駅)

(第11回)赤谷線は羽越本線の支線(後編)【新発田市】

黄金色の水田を見ながら自転車をこぐ

大正15年(1925年)の赤谷線開業により、羽越線は羽越本線に改称され、赤谷線は羽越本線の支線扱いとなりました。
昭和59年(1984年)に廃止となった赤谷線の跡地はサイクリングロードとして整備されています。
約13キロメートルの旅路は、かつての赤谷線と会津街道の面影を追いながら、田園風景や山並みを眺めることができる素晴らしいコースです。
素敵な出会いがあるかもしれません。
前編もご覧ください。

下越の越後富士~伝説残る「臼ヶ森山」

臼が森山
標高238メートルの臼ヶ森山

農産物直売所「米倉ねむの木の市」を後にしてペダルをこいでいくと、下越の越後富士とも呼びたくなるような形状の山が現れます。「臼ヶ森山」です。地元の長者が盗賊に追われて、金の臼を山の岩穴に隠したと伝えられています。

そばの花
直売所「米倉ねむの木の市」前に咲くソバの花

番所跡地で休憩~山内は新発田藩と会津藩との藩境

休憩

ちょっとこぎ疲れたので、山内地区の休憩スペースで一休み。江戸時代は新発田藩領はここまで、これより南側は会津藩でした。藩境に置かれたのが山内口留番所です。
この少し先には古戦場があります。戊辰戦争の際、新政府軍の新発田藩と幕府軍の会津藩が戦いを繰り広げ、多くの戦死傷者を出したところになります。
休憩を終え、当時の激しい戦いとは対照的に静かな水田地帯が広がるまっすぐな道を走ります。

中山のまっすぐな道を行く

ゴールの中々山~楽しい出会いがありました

終点で語らい
​中々山の休憩スペースにて

県道の短いトンネルを右手に見ながら進むと、下り坂が始まります。一気に下ってゴールの中々山に到着です。
休憩スペースにいらした方に声をかけてみました。
小さいころ、この付近で遊んでいる時に戊辰戦争の頃と思われる鉄砲の玉を見つけた話、趣味の自転車や車の話などを伺い、とても楽しいひと時を過ごすことができました。
今日乗って来たスポーツタイプの電動自転車で、少し先を行った林道から急な峠を越えて剣龍峡まで走ることもあるのだそうです。

ゴールに向かって走る
ゴールに向かって

走り終えて

五十公野駅の桜満開
​五十公野(いじみの)駅跡(令和6年4月)

コースには休憩スペースやトイレがほぼ旧駅ごとに設置されており、とても快適な自転車旅を楽しむことができました。
取材日は紅葉には少し早かったのですが、間もなく山々は錦秋の装いをまとい、彩りを楽しむ旅になることでしょう。
桜の開花、萌え出る新緑、残雪を楽しめる春にも訪れたいと思えるサイクリングロードでした。

二王子岳を望む
二王子岳を望む(令和4年5月撮影)

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