本文
最適ルートで、あなたをお迎え💨、行きたい場所に送り届けます💨 ~柏崎市AI新交通「あいくる」~1(新潟の未来図鑑withデジタル)
柏崎市 総合企画部 企画政策課 企画係 係長 田邉 正樹 さん
インタビュアー 新潟県 知事政策局 参与(デジタル改革担当) 佐藤 久信
住民の皆さんに待ち望まれていたという柏崎市のAI(人工知能)を活用した予約型乗合交通「あいくる」。名前の由来は、「あい」は「AI」のローマ字読み、そして、乗「合」、「くる」は車(「くる」ま)、車が「来る」だとか。さあ、「あいくる」はどんな乗り物なのでしょう!
30分前までの予約で、柏崎市内381か所の乗降ポイントで自由に乗り降りができます!
佐藤 AI新交通「あいくる」は、どのような乗り物なのですか?
田邉 2023年11月24日から運行を開始しているAI(人工知能)を活用した事前予約型の乗合交通です。柏崎市都市計画区域を運行エリアとし、その中に381か所の乗降ポイントを設置しています。利用者は、乗車場所から降車場所まで乗り継ぎなしで快適に移動することができます。運行車両は、10人乗りワゴン車6台(うち、1台は車いす仕様車両)で、運行事業者は、越後交通株式会社、柏崎交通株式会社、大和タクシー株式会社の3社です。AIは、最適な運行ルートの構築と、送迎時刻の計算、そして、効率的運行のための乗合設定において活用しています。運行日時は、月曜日から金曜日(祝日、年末年始は除く)の9時から15時半までで、利用当日の30分前まで予約することができます。
佐藤 381か所の乗降ポイントはとても多いと思うのですが、どのように決めたのですか?
田邉 「あいくる」は高齢者の方をメインの対象者としており、高齢者の方の移動ニーズを踏まえて選定しています。高齢者の方の外出の目的として多いのが、通院と買い物であることから、
運行エリア内の全ての医療機関とスーパーマーケットに乗降ポイントの設置を依頼し、そのほとんどからご同意いただくことができました。また、ご自宅から無理なく、最寄りの乗降ポイントまで移動できるように、概ね半径200mに1箇所は乗降ポイントを設置できるよう地域や道路管理者などの様々な関係者と協議・調整を行いました。乗降ポイント設置の検討に当たっては、当初、大きな市全域地図を広げて作業しなければならないと途方に暮れていたところ、情報政策担当の係長からGIS(地理情報システム)を使ったらどうかと提案を受け、劇的に作業効率が上がりました。当市では、中越沖地震をきっかけに、災害避難時における要支援者の把握のために、市民課において、GISの居住地座標にポイントを打っていたことから、その情報を活用したものです。GISを活用することで、高齢者のお住まいと乗降ポイント設置箇所を、GIS上の地図で一元的に確認することができるため、内部における確認作業はもちろんのこと、対外的な説明においてもとても助かりました。
佐藤 運行もデジタル、計画もデジタルですね!GISのいい活用例です!