ページ番号を入力
本文
お酒は、適量であればストレスや緊張を和らげたり、生活に豊かさと潤いを与えてくれます。
しかし、一方で、適量を超えた飲酒(多量飲酒)などの不適切な飲酒は、「こころ」と「からだ」の健康を損なう原因となります。さらには、事故、人間関係の悪化、仕事への影響など、社会生活を送る上でのさまざまな問題につながる場合があります。
公益社団法人アルコール健康医学協会が唱える「適正飲酒の10か条」をぜひ頭において、健康的にお酒を楽しみましょう。
画像をクリックすると、アルコール健康医学協会の「適正飲酒の10か条」のページに移動します。
飲酒の適量は、一般的に成人男性の場合、1日に純アルコール量を約20グラム程度といわれています。
女性や高齢者は、成人の男性よりもアルコール分解速度が遅いため、20グラムより少量が適量です。女性では、男性の半分~3分の2ほど(純アルコール量約10~13グラム)が適量と考えられています。
健康的な生活を維持するために、お酒は適量を心がけましょう。
また、アルコールは肝臓で解毒されていますが、肝臓を休ませることでその機能が回復すると言われています。週に2回は休肝日を作りましょう。
お酒の種類 | アルコール度数 | 飲酒量 | 純アルコール量 |
---|---|---|---|
日本酒 | 15% | 1合(180ml) | 22g |
ビール | 5% | 中ビン1本(500ml) | 20g |
ワイン | 14% | グラス1杯(180ml) | 20g |
ウイスキー | 43% | ダブル(60ml) | 21g |
チューハイ(通常) | 5% | ロング缶1本(500ml) | 20g |
チューハイ(ストロング) | 9% | ショート缶1本(350ml) | 25g |
以下の計算式を使うと、ご自身の飲むお酒にどのぐらい純アルコールが含まれているかを計算することができます。
お酒の量(ml)×{アルコール度数(%)÷100}×0.8
計算例:ビール中ビン(アルコール度数5%)1本
500(ml)×{5(%)÷100}×0.8=20(g)
20才未満の人はアルコールの分解能力が未完成です。20才以上の人に比べてからだとこころにアルコールの影響を受けやすいうえ、将来アルコール依存症になるリスクも高めてしまいます。
そのため、20才未満の飲酒は法律で禁じられています。
20才未満の人にお酒を勧めないようにしましょう。
妊娠中に飲酒をすると、アルコールがお腹の赤ちゃんの発達を妨げ、胎児性アルコール症候群を引き起こす可能性があります。
また、出産後も、授乳中にお母さんが飲酒すると、母乳を通して赤ちゃんにアルコールが運ばれてしまい、赤ちゃんの発育を妨げてしまいます。
妊娠中や授乳期の飲酒は止めましょう。
お酒の飲み過ぎで肝臓が悪くなることはよく知られていますが、肝臓だけでなく、全身にさまざまな健康障害をもたらす恐れがあります。
不眠、不安、うつ、イライラ、気分の落ち込みなど、さまざまなこころの問題をもたらす恐れがあります。
寝付くまでの時間を短くするために寝酒をする人もいます。しかし、アルコールは睡眠の質を低下させ、深い睡眠は得られないことが知られています。寝付きが良くなったとしても、夜中に目が覚めてしまい、その後なかなか眠れないことが起こります。
また、徐々に身体に耐性がついて酒量が増え、アルコール依存症の発症につながる可能性があります。
不眠を改善しようとしてお酒を飲むことは逆効果です。眠れない時には、かかりつけ医や専門医を受診して睡眠薬を処方してもらいましょう。睡眠薬は医師の指示を守って正しく服用すれば安全です。
アルコールには不安を和らげる効果があるため、お酒を飲むと一瞬は気持ちが晴れるかもしれません。しかし、酔いから醒めると、その反動として、以前よりもさらに強い不安や抑うつを感じてしまうことがあります。
飲酒は自殺のリスクを高める要因になると言われています。
さらに、アルコール依存症の人は、依存症ではない人と比べて、自殺の危険性が約6倍高いとされています。
アルコール依存症は、大量のお酒を長期にわたって飲み続けることで、お酒がないといられない、飲み始めたらやめられなくなるといった、自分では飲酒のコントロールが出来なくなる状態で、精神疾患のひとつです。
「依存症になる人は意思が弱い」というのは誤解です。誰もが依存症になる可能性があります。
アルコール依存症になると、アルコールが身体から抜けた際に、イライラや神経過敏、不眠、頭痛・吐き気、下痢、手の震え、発汗、頻脈・動悸などの離脱症状が出てきます。その辛さを抑えるために、またお酒を飲んでしまうことが起こります。段々とお酒の量が増え、依存症の進行につながる危険な状態です。
こちらをクリックすると、新潟県アルコール関連問題啓発ムービー「依存症の大誤解」(Youtube)に移動します<外部リンク>
□飲みたい気持ちを抑えられない
□酒量を減らしたいが、うまくいかない
□飲酒の量や時間を自分でコントロールできない
□気分の落ち込み、眠れないなどの症状がある
□飲み過ぎによる健康問題がある
□酔いがさめると、手の震えや発汗、けいれん、幻覚などの離脱症状(禁断症状)が出る。
⇒上記のようなサインや症状に気づいたら、早めに専門の医療機関、相談機関に相談しましょう。
アルコール依存症は、早期に治療を始めればそれだけ治療効果があがりやすい病気です。そして、専門的な治療と援助、自助グループへの参加によって、回復と社会復帰ができる病気でもあります。
一方で、アルコール依存症は「否認の病」とも言われるように、本人は自分が病気であることを認めることが難しい傾向にあり、適切な相談や治療につながりにくいという課題があります。また、いったんお酒をやめても、その後に一度でも飲酒するとまた元の状態に戻る場合もあり、お酒を飲まない(断酒)生活を続けていく必要があります。
断酒を継続していくためには、入院または通院による指導や薬物療法(抗酒剤の使用)とともに、断酒を続けている仲間の存在や支えは欠かせません。断酒を続けることはご本人にとってとても大きな苦しみを伴うものです。ご本人が治療に対して積極的に取り組むこと、それを家族をはじめ周囲の人からサポートすることがとても大切です。
⇒相談機関や医療機関は、このページの下「相談機関・医療機関のご紹介」で紹介しています。
依存症専門医療機関とは、依存症に関する専門的な医療を提供できる医療機関です。専門性を有した医師が担当する「入院医療」や依存症に特化した専門プログラムを有する「外来診療」などを行っています。
自助グループとは、同じ問題を抱える人やその家族らが自主的に集まり、同じような立場や経験を持つ多くの仲間と出会い、交流する場のことです。
自分の体験談を語ったり、他の参加者の体験談を聞いたりします。体験を分かち合うことで、多くの人が気づきや希望を得たり、仲間がいることが精神的な支えとなり断酒を続ける助けとなっています。
飲酒に関することでお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。家族からのご相談も可能です。
電話番号:025-280-0113
電話番号:025-792-8614
医療機関名 | 住所 | 電話番号 |
---|---|---|
国立病院機構 さいがた医療センター<外部リンク> | 上越市大潟区犀潟468-1 | 025-534-3131 |
河渡病院<外部リンク> | 新潟市東区有楽町1-15-1 | 025-274-8211 |
かとう心療内科クリニック<外部リンク> | 新潟市江南区亀田向陽1-3-35 | 025-382-0810 |
新潟県立精神医療センター<外部リンク> 外来のご案内<外部リンク> 入院のご案内<外部リンク> |
長岡市寿2-4-1 | 0258-24-3930 |
関病院<外部リンク> | 柏崎市元城町1-42 | 0257-23-4314 |
三交病院<外部リンク> | 上越市大字塩屋337-1 | 025-543-2624 |
ささえ愛よろずクリニック<外部リンク> | 新潟市秋葉区滝谷町4-20 | 0250-47-7285 |
アルコール健康障害対策基本法(平成26年6月1日施行)は、アルコール健康障害の理解と予防のための対策を推進し、安心して暮らすことのできる社会の実現に寄与することを目的としている法律です。
アルコール健康障害対策基本法の概要は、以下のリーフレットをご覧ください(内閣府ほか平成26年度作成)。
アルコール健康障害対策基本法では、国民の間に広くアルコール関連問題に関する関心と理解を深めるため、11月10日から16日までを「アルコール関連問題啓発週間」と定め、普及啓発の取り組みを行っています。
画像をクリックすると、厚生労働省の「アルコール健康障害対策」のページに移動します。
県では、平成31年3月に「新潟県アルコール健康障害対策推進計画」を策定しています。
アルコール健康障害の発生、進行及び再発の各段階に応じた防止策を適切に実施すること、節度ある適度な飲酒の取組を進め、健康寿命を延ばし、いつまでも健康で生き生きと暮らせる社会を実現することを目指しています。
計画期間は、2019(令和元)年度から2024(令和6)年度までの6年間です。
こちらをクリックすると、新潟県障害福祉課「【障害福祉課】新潟県アルコール健康障害対策推進計画を策定しました」のページに移動します。
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)