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塩沢つむぎ記念館は、株式会社南雲織物工場がたくさんの人から織物について知ってもらうために設置運営する民間の記念館です。
1階では塩沢の織物の布を使用して製作された生地工芸品が展示・販売されており、オリジナルの小物づくり体験もできます。
また、2階では織物ができるまでの工程見学や機織り体験ができます。
基本的に予約の必要はありませんが、人数が多い場合は、電話で確認してください。
奈良県の正倉院に保存されている上布は、約1,200年前に塩沢で織られたものと言われています。
越後上布の原材料は麻の一種である苧麻(ちょま)で、平織(ひらおり)※の麻織物です。
細く手紡ぎされた苧麻糸で手間をかけて手織りされた、とても涼しく夏着物の代表的存在です。
※平織:横糸に撚りをかけず、シボ(布の表面にできる「皺(しわ)」)がない織物
苧麻
越後上布は(1)糸は手紡ぎの苧麻糸のみを使い、(2)かすりの柄付けを手括りで行い、(3)居座機(いざりばた)で織り、(4)湯もみ、足もみをし、(5)雪晒しで晒しをします。
居座機(いざりばた)
越後上布の糸は繊細で、乾燥するとすぐに切れてしまい織ることができません。そのため、冬の間、約3ヶ月かけて反物を織り上げます。
雪国塩沢の風土から生まれ育った技術です。
雪さらし
一端お客様の手に渡り、着物として使用されていたものも、縫い糸を解き、繋いで反物の形に戻し雪さらしすることで黄ばみ汚れが落ち、鮮やかによみがえる事を「越後上布の里帰り」と言います。
そうすることで、親から子へ、代々受け継がれるなんて素敵ですね。
左から夏塩沢、塩沢紬、本塩沢
【本塩沢】
約350年前からの技術で、生糸を使用し横糸に強い撚りをかけるため仕上がりにシボ※が立つ、特徴ある絹織物です。シボができるため、サラリとした肌ざわりの着物に仕上がります。
単衣に仕立てる事も多く、その着ごごちは男女共に大変人気があります。
※シボ:布の表面にできる「皺(しわ)」
【塩沢紬】
約250年前からの技術で、たて糸に生糸・玉糸※を、よこ糸に真綿手紡糸を使用した特有の柔らかさをもつ絹織物です。
※玉糸: 2匹以上の蚕が作った1つの繭(玉繭)から作られた糸
【夏塩沢】
約100年前からの技術で、原料には生糸に強い撚りをかけた糸を使います。縦糸にも撚りをかけているため、本塩沢以上にシボが立ちとても涼しさを感じる夏に向く絹織物です。
生きた蚕と繭
2階に上がると織機が整然と並んでいます。
ここでは、この織機を使った機織り体験ができます。
また、「塩沢の織物」ができる工程をご覧いただけます。
織機を操作して布を織ることができる機織り体験コーナーには、次のコースがあります。(有料)
つむぎ語り”リレー作品
塩沢つむぎ記念館では、織の文化を堪能していただくために、繭雛人形作り体験・手織り体験コンテスト夏の陣・つむぎ語りリレーなど、さまざまなイベントが企画されています。
イベントのひとつである”つむぎ語り”リレーは全国からお見えになったお客様から少しずつ織ってもらい、長さ5m42cm、巾38cmの「本場塩沢紬」横段柄の作品を織り上げています。
この染織資料室には、伝統工芸織物作品集として古くからの作品のサンプルが所狭しと保存されており、各年代の柄を見ることができます。
伝統工芸織物作品集の表紙
なつかしさの中に新しさが・・・まさに温故知新!
1階の小物づくり体験コーナーでは「塩沢の織物」を使ってオリジナルの小物づくりを体験できます。
塩沢の織物を着物として楽しむだけでなく、小物類に使ってかわいいアクセサリーとして織物を楽しむこともできます。
コマやキーホルダー、ネクタイピンなどの小物
貼り絵セット
切り取られたパーツをご自身で貼り付ける貼り絵は額に入れるととてもかわいらしい作品に仕上がります。
販売用に展示されている織物です。
塩沢の織物について聞いて、見て触れて、体験したあとで、実際に購入もできます。本塩沢、塩沢紬、夏塩沢など価値のある織物が展示されています。
地図で南魚沼の美術館・博物館を表示<外部リンク>
塩沢つむぎ記念館 Tel025-782-4888
【補足事項】
本ページは新潟県南魚沼地域振興局企画振興部が作成しています。
掲載内容については正確を期すよう努めていますが、情報が不足する点もあります。
ご利用の詳細及び最新情報につきましては直接、施設管理者(上記問い合わせ先)へお問い合わせ願います。