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新潟県で発生した大規模な地すべり

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0056089 更新日:2019年3月29日更新

虫亀地すべり

虫亀地すべりの画像
虫亀地すべり

位置:新潟県長岡市(旧:古志郡山古志村)虫亀
 (138゜54’E、37゜20’N)

規模:長さ約1.500km・幅約200m・深さ約20m・面積約30ha・推定移動土塊量400万立法メートル

被災状況:1980年4月9日午前4時頃、標高1、430m付近で落差50mにも及ぶ滑落崖を有する極めて大規模な地すべりが発生した。滑落崖には細かい岩屑状に剥離する風化破砕泥岩が露頭し、ブロック頭部から中部にかけては旧地表面が断裂傾動し階段状に変形した。また中部から下部は、攪乱の著しい移動土塊が押し出され、末端部では土石流状となった。

地すべりによる被害:県迫柏崎・高浜・堀之内線200m流失、水田・畑・山林・養鯉池等合計20.6ha流失、滝ノ林川及び朝日川の一部埋塞。

地質:地すべり地には、新第三紀中新世の椎谷層相当の塊状無層理の暗灰色泥岩が分布する。当地域の地質構造は、虫亀集落の西側に位置する東山背斜軸に支配されている。地すべり地内に露頭する泥岩は風化が進み、細かいクラックが発達している。

発生機構、形態:地下水の浸透、集中を容易にする間隙を有する地質に加えて、旧地すべりによる弱部が風化作用を受けて不安定化していた。滑落崖付近の斜面では、地すべり発生の4~5年前から融雪期に地盤の変状が認められ、開口亀裂や湧水が発生していた。このような状況のもとで、地すべり発生の2日前に気温が急激に上昇して融雪が進み、短期間に地下水が増加して地すべりを誘発した。地すべり形態は、頭部崩壊型~末端泥流型である。

対策工法:地すべり地内には、大量の地下水が確認された。特に上部~中部に極めて多量に賦存し、二次すべりの発生し易い状況となっていたため集水井を中心とした水抜工を施工し、また県道の復旧には杭打工を採用した。さらに滝野林川、朝日川の流路工および耕地の復旧も行われ、現在は安定している。

新潟県内のおもな地すべり地帯
新潟県内のおもな地すべり地帯

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