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新潟県で発生した大規模な地すべり

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0056093 更新日:2019年3月29日更新

馬場地すべり

馬場地すべりの画像
馬場地すべり

位置:新潟県妙高市(旧:新井市)上馬場
 (138゜19’E、36゜58’N)

規模:延長400m、幅150m、被災面積6ha、推定移動土塊量600万立法メートル

被災状況:1981年1月25日に発生。市道250mと4haの農地を流失し、人家8戸が全壊して土砂は末端を流れる馬場川を埋めた。
 その後、1982年9月には台風18号に伴う豪雨により再び地すべりが発生し、地表部で約20mの移動が生じた。

地質:馬場川に沿った地域には、北北東一南南西にのびる背斜軸にそって新生代椎谷層の黒色泥岩が分布している。摺曲運動とこれに並行した断層により基岩が破砕されているため、融雪時や豪雨時の地表水が深部まで浸透し、風化が進んでいたものと推定される。

発生機構、形態:地すべり地は、上部の引張部と下部の圧縮部に分けられ、冠頭部には高さ約15mの滑落崖が形成された。2日後この滑落崖は後退して高さ4m程度の二次滑落崖を形成した。地すべりは発生後2週間までが著しく、水平移動量は地すべり斜面の中央から下部にかけて約50m、垂直変位量は上部で約5mであった。

対策工法:地すべり発生の原因となる地下水は10m以深に多量に賦存しており、防止工事として集水井を主体とした地下水排除工と開渠による地表水排除工が計画された。また地すべり規模が大きく、移動量も大きいことから杭打工を併用した。現在は防止工事が完了し、地すべり斜面は水田として利用されている。

新潟県内のおもな地すべり地帯
新潟県内のおもな地すべり地帯

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