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令和元年度新潟県野生生物保護実績発表大会を開催しました

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0212067 更新日:2024年4月1日更新

令和元年度 新潟県野生生物保護実績発表大会を開催しました

令和元年度新潟県野生生物保護実績発表大会が8月7日(水曜日)新潟県自治会館で開催し、県内の愛鳥モデル校35校から選ばれた、阿賀野市立水原小学校、上越市立春日小学校、新潟市立赤塚中学校の3校が実績発表を行いました。

実績発表大会

赤塚中学校発表の様子

 

 

 

 

 

 

 

新潟市立赤塚中学校の発表内容


赤塚中学校生徒会では、昭和61年から「佐潟の環境を活動」として白鳥の飛来調査をしています。毎年2,000~3,000羽の飛来していることが確認されていて、初確認は毎年10月中旬で、最も早い記録として10月3日の記録があります。
傷病白鳥の保護も昭和36年の1代目から今まで29羽保護してきました。4代目のシベリア太郎は新聞に取り上げられたこともありました。飼育は獣医の指導を受け、地域の農家から餌のシイナをいだだき与えています。生徒たちは毎日の清掃や餌やりはとても労力が必要で大変です。
また、古くから学校単位で佐潟の清掃活動も行ってきた。平成8年にラムサール条約に登録されてからは、地域の方と共同で泥上げやヨシ狩りなどすることで、佐潟の水質を維持している。飛来する野鳥などの野生生物の保護活動につながっていることを誇りに思っています。
※シイナ:未成熟なや米とか商品にならない稲

春日小学校発表の様子

 

 

 

 

 

 

 

上越市立春日小学校の発表内容


戦国武将”上杉謙信”の春日山城が校区にあり、昭和39年に鳥獣保護区の指定を受け、それ以来、愛鳥モデル校として春日山での探鳥会が続いています。
春日山は400年もの間、地域の人が支えてきたことを学び、探鳥会の講師から見つけた鳥の記録方法など指導を受けました。探鳥会では近年は見られなかった鳥が増えたこと、サンコウチョウなどは見る頻度が増えたことがわかりました。春日山の斜面崩壊によって、人の立ち入りが制限したことが、近年見られなかった鳥が増えたと考えられます。
春日山の保全活動として、地域の方々と松葉を集める「松葉かき」や崩壊箇所に土を盛る運動で「義の土一袋運動」を行い地元に役立つ感じています。

水原小学校の発表の様子

 

 

 

 

 

 

 

阿賀野市立水原小学校の発表内容


水原小学校の白鳥パトロール隊は昭和47年から続く伝統的な活動で、給食の残ったパンを与えたり、ケガをした白鳥を保護したことが始まりでした。
白鳥パトロール隊は瓢湖の公園管理事務所の方々と協力し週に1回活動をします。活動内容は瓢湖に飛来する白鳥の数を確認することです。平成30年度は初認が10月4日、最高で5,572羽飛来しましたが、3月1日に0羽となりました。29年度より飛来数が減少しました。30年度と29年度の2月の最高気温の平均を比較すると30年度は4度高いことがわかり、気温が高かったため例年より早くシベリアに帰ったと考えられることが分かりました。
他にも、パンを白鳥が食べやすい4~5センチに切って与えたり、瓢湖にはたくさんの観光客が訪れますので、手作りのスケッチを使いガイドをして、観光客の方から褒められることもあります。
これからもたくさんの方に瓢湖の魅力を伝え、守っていきたいです。

審査結果

表彰式の様子

 

 

 

 

 

 

 

各学校で行われている愛鳥活動や、地域の方々と共同で行っている自然保護活動などの発表があり、厳正な審査の結果、以下のとおりになりました。
金賞 新潟市立赤塚中学校
銀賞 上越市立春日小学校
銅賞 阿賀野市立水原小学校
金賞を受賞した新潟市立赤塚中学校と銀賞を受賞した上越市立春日小学校は11月に行われる全国大会に推薦されます。

審査コメント

新潟市立赤塚中学校
古い新聞記事を引用した発表は、佐潟の歴史的な文化を感じさせてとても良かった。また、データをグラフで分かりやすく示していた。今後はそのデータをもとに様々な考察をしていってもらいたい。発展性・可能性に期待しています。
環境保全活動としてクリーン作戦を全校あげて行っていることはとても素晴らしい。今後は、活動の科学的根拠なども考察しながら、ラムサール条約に登録された意義を深く掘り下げていってもらいたい。
上越市立春日小学校
30年間、記録を継続的に行っていることは素晴らしい。探鳥会で見られる鳥を記録することで、鳥をより深く知り、鳥に興味を持つことにつながっている。これからも地域の貴重なデータとして継続していってほしい。
今後はそのデータを活用して、より深く読み取り、より突っ込んだ考察につなげてくれることを期待しています。
阿賀野市立水原小学校
地 域の方々と協力してデータを収集し、それをよく考察している。今後はもっと自分たちで瓢湖の自然を具体的に調査し、それを土台とすることでより独自性のある発表となると思います。
また、白鳥パトロール隊の活動においても、エサの大きさを考慮している点はきめ細かい対応で良かったと思います。
《全体の講評》
3校とも環境保全活動をがんばっていて実績もあり甲乙つけがたい発表でした。活動の内容は毎年同じでもやっている生徒は違います。その生徒たちの感じ方や気づきの違いに重きを置いて、代々受け継がれてきた継続的な活動に新たな視点を積み上げて、より深く掘り下げて考察することで、より良い発表につなげていただければと思います。
また、なぜその活動をするのか、その活動によってどんな効果があるのかを考えながら、地域の人たちと協力して活動していってほしいと思います。

 

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