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講演の様子
今年度の愛鳥講演会は、トキの野生復帰のテーマで、環境省関東地方環境事務所佐渡自然保護官事務所の希少種保護増殖等専門員をされている岡久雄二さんに講師をしていただきました。
例年は150名募集しているところ、今回は新型コロナウイルス対策のため、定員35名という非常に少ない人数に絞っての開催となりました。来年度は新型コロナウイルスが落ち着き、たくさんの方にご来場いただけることを願っています。
今回、講演会をビデオ撮影しました。定員が少なかったこともあり、もっと多くの方に講演を聞いていただきたいと思いますので、愛鳥センターで上映会を行いたいと考えております。また日時等が決まりましたらホームページに掲載しますのでお楽しみに。
演題:「希少鳥類を守る取組みと私たちにできること」
私たちは日々多くの生物から恩恵を受けて生活しています。これは何に役立っているのかな?と思うような生き物も、生態系の中では何かの役に立っていて、生物多様性が大変重要であることをまずはじめに教えていただきました。しかし、人間活動によって生物多様性が危機的な状況にあり、日本の野鳥では98種も絶滅危惧種になっているそうです。
鳥類の死亡要因とその数のスライドでは数の多さに驚かされました。
人間活動によってこんなに鳥が死んでいる!
トキは昔、北海道から沖縄まで広く分布していたそうです。2003年に最後の日本産トキ「キン」が死亡し日本のトキは絶滅してしまいましたが、保護増殖事業により、現在野生下では458羽(推定)にもなっているそうです。しかし、遺伝的多様性が非常に低いなどの懸念も多くあるそうです。一度減ってしまったものはなかなか一筋縄ではいかないことを感じさせられます。
佐渡島では、肥料や農薬を半減しないと出荷できない仕組みになっていたり、魚道を作ったり、冬季湛水をしたり、ビオトープや江を設置したりと、トキにやさしい農業をしているそうです。トキを保全することでほかの生き物も保全される仕組みが島全体で取り組まれ、島民の方々のトキに対する思いと努力が伺えます。
私たちにできることは、節電などCO2の削減、リサイクル、ネコの室内飼育、安全運転(ロードキルを防ぐ)、使っていない部屋にカーテンを(窓ガラスへの鳥の衝突を防ぐ)などの身近なことからたくさんありそうです。
また、佐渡の認証米や有機栽培のお米やお酒を購入することも、トキを守ることにつながります。
自然保護というと難しそうと思ってしまいますが、これなら簡単にできそうですね。
トキは本州に飛来することもあります。今までの記録では、範囲は佐渡から半径300km圏内くらいの地域だそうです。
佐渡以外での目撃情報は、市民からの情報のよるところが大きく、トキ目撃フリーダイヤルもあるそうですので、トキを見かけた際にはぜひ情報を!
トキを目撃したらこちらへ!
参加者のみなさんからは、「生態系を守ることの大切さがわかりました」、「鳥の死亡数がこれほど多いと思っていなかった」、「新聞やニュース以外の事柄がわかり、興味深かった」などの感想をいただきました。
参加された皆さん、ありがとうございました。
定員に達しましたので受付けを締め切りました
今年のテーマは「トキの野生復帰」
新潟県愛鳥センターでは、県民のみなさまに自然の素晴らしさや野生生物保護の大切さを伝えるために、愛鳥講演会を開催しています。
今年度は「トキの野生復帰」をテーマとし、生態や生息環境、保護の必要性について講演会を行います。
新潟県愛鳥センター紫雲寺さえずりの里
〒957-0231 新発田市藤塚浜海老池
Tel:0254-41-4500 Fax:0254-41-4501
E-mail:ngt035310@pref.niigata.lg.jp
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