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令和6年度愛鳥講演会を開催しました

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0696308 更新日:2024年11月26日更新

令和6年度愛鳥講演会を開催しました

オオミズナギドリの画像

日時:令和6年11月23日(土曜日・祝日) 13時30分~15時30分
場所:新潟県立生涯学習推進センター 1階 ホール
参加者:66名(うち講師1名)

演題:「新潟の宝・粟島の"サバドリ”ーユニークな生態と保護に向けた課題」
講師:千葉県立中央博物館分館海の博物館 研究員 平田 和彦 氏

 粟島で繁殖するオオミズナギドリについて、第1部:オオミズナギドリの繁殖地・粟島、第2部:オオミズナギドリのユニークな生態、第3部:オオミズナギドリの保護に向けた課題の3部構成でお話しいただきました。

【第1部:オオミズナギドリの繁殖地・粟島】
タイトルにある「サバドリ」とは、オオミズナギドリを意味する粟島での方言です。
サバドリは「鯖」ではないそうです。縁起の悪い鳥という意味だそうで、サバドリは凶事のある家に訪れるという言い伝えがあるそうです。

粟島の繁殖地は「粟島のオオミズナギドリおよびウミウ繁殖地」として国の天然記念物に指定されています。
日本海沿岸の繁殖地として有数であることから指定されたそうです。

海鳥が島で繁殖する理由は天敵が渡れないためですが、粟島は有人島です。島の地形により、人が暮らしているところは平らで、繁殖地は崖や険しい斜面であり、人と海鳥のすみわけができているので有人島でも繁殖できているそうです。

「島」と「鳥」という似ている漢字の成り立ちについても、かわいいキャラクターと図で説明していただきました。

繁殖地の画像
斜面にポツポツ空いているのがオオミズナギドリの巣穴

【第2部:オオミズナギドリのユニークな生態】
オオミズナギドリは1年で1羽しかヒナを育てません。スローな子育てで、大事に少しずつ育てます。
親鳥の採餌は島の近海でも行いますが、1000km以上離れた北海道あたりまで行くこともあるそうです。親鳥は1週間から10日ほども帰ってきません。
親鳥は、短距離と長距離の採餌を組み合わせて脂の乗った餌を食い溜めし、親鳥自身の健康状態も保ちつつ、ヒナには胃油という油に変換した餌を与えているそうです。

親鳥はなぜそんなに遠くまで行けるのかというと、大きな翼であまり羽ばたかずに風に乗る、省エネな飛び方をするためです。胸の筋肉の動きやオオミズナギドリの飛び方について、ステージ状で平田先生がオオミズナギドリになりきって実演してくださいました。

飛び方の説明の画像
オオミズナギドリの飛び方を実演する平田先生

【第3部:オオミズナギドリの保護に向けた課題】
人間が与えている影響は様々です。
人間が持ち込んだネコなどの元々はいなかった天敵による捕食や、光により巣立ったヒナが誘引されて落下するなどが起こっています。時には1000羽以上も落ちてくることがあるそうです。落ちたヒナがネコに殺されてしまうこともあるそうです。島の公園の光を消してみたところ、落ちて来たヒナの数が減ったそうで、光を消すのは有効とのことでした。

落下したヒナの画像
光に誘引されて落下した後にネコに殺された巣立ちビナ

また、洋上風力発電が各地で計画されていますが、洋上では死体が海に落ちてしまって残らないため、被害があったのかないのかわからないこと、オオミズナギドリは風を利用して飛ぶので、オオミズナギドリに都合の良いところが風力発電にも都合がよいところとなってしまうことが危惧されるとのことでした。

人に何ができるか考えることが大事で、生態系や自然保護だけでなく、住民の経済活動など広く考え、共存しながら解決していくことが大事であると結びに大切なメッセージをいただきました。

参加者の皆さんからは、「保護の話は大事なことと思った」、「離島の環境の貴重さを改めて認識した」、「地形との関係など、幅広い内容で興味が広がった」などたくさんの感想をいただきました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

令和6年度愛鳥講演会

講演会チラシの画像

 新潟県愛鳥センターでは、県民のみなさまに自然の素晴らしさや野生生物保護の大切さを伝えるために、愛鳥講演会を開催しています。
 今年度は、粟島で繁殖するオオミズナギドリの生態や保全についての内容です。

演題:「新潟の宝・粟島の"サバドリ”ーユニークな生態と保護に向けた課題」

講師:千葉県立中央博物館分館 海の博物館

   研究員 平田 和彦 氏

日時:令和6年11月23日(土曜日・祝日) 13時30分~15時30分

場所:新潟県立生涯学習推進センター 1階 ホール(県立図書館複合施設)
   (住所:新潟市中央区女池南3-1-2)

申込み:10月1日(火曜日)より受付開始
住所・氏名・電話番号を明記の上、はがき、電話、ファックス、e-mailまたは下記の電子申請システムで愛鳥センターまでお申込みください。

定員:95名

申込み締切:11月19日(火曜日)または定員に達した時点

参加費:無料

お問い合わせ・申込み先

   新潟県愛鳥センター紫雲寺さえずりの里
   〒957-0231 新発田市藤塚浜海老池
   Tel:0254-41-4500 Fax:0254-41-4501
   E-mail:aicho-center@pref.niigata.lg.jp

令和6年度愛鳥講演会チラシ [PDFファイル/410KB]

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