令和7年度畜産課事業推進方針
1 基本的な考え方
飼料価格の高止まりなどの厳しい経営環境の中、持続的な畜産経営により畜産物が安定供給されるよう、家畜伝染病の発生・まん延防止対策を基本に、安定的な生産が可能な飼養規模や県産飼料基盤の確保等による生産基盤の強化と、ブランド力向上や生産性の向上等による所得の確保を両輪として施策を推進し、収益性の高い畜産経営体を育成します。
2 主要推進事項と具体的方策
(1) 担い手の規模拡大等による生産基盤の強化
- 意欲ある担い手の省力化と、目指すべき持続的な経営規模への拡大を進めるため、経営発展計画の作成や課題解決に向けた地域畜産クラスターの活動等を支援します。
- 県産粗飼料の県域での流通と混合飼料の利用拡大を支援し、安定的な飼料基盤の構築を推進します。
(2) 生産性向上及びコスト低減による所得の確保
- 「にいがた和牛」の一層の高品質化・差別化を進めるため、繁殖雌牛の遺伝的能力向上、全国規模の和牛共進会での上位入賞に向けた戦略的な取組、新たな食味指標(脂肪質等)を活用した需要拡大等を推進します。
- 乳牛の遺伝的改良を促進するため、牛群検定データの活用を支援するとともに、全日本ホルスタイン共進会への出品を通じて県内の牛群改良の取組を推進します。
(3) 家畜伝染病の発生予防とまん延防止体制の強化
- 鳥インフルエンザや豚熱等の家畜伝染病の発生予防対策の徹底を図るため、畜産農場に対し、飼養衛生管理基準の遵守指導を行うとともに、大規模養鶏農場への分割管理の導入に向けた専門家チームによるコンサルティングや必要な機器及び施設の整備を支援します。
- 豚熱の発生予防のため、飼養豚へのワクチン接種とその効果確認を行うとともに、野生イノシシの豚熱・アフリカ豚熱の検査体制を強化します。
- 家畜防疫員や産業動物獣医師を確保するため、本県に就業を希望する高校生及び獣医学生へ大学入学金等や修学資金を給付します。